真夜中の太陽
あの一瞬で、あたしは好きになると予測したけれど、今は自分の気持ちがよく分からなかった。
バイトを始めて二週間。
大学とバイトと自宅の往復で淡々とした毎日を送っていた。
結崎さんとは初日以来、顔を合わせていない。
バイトが終わって帰る時にシフトで結崎さんの勤務時間をチェックするのが日課になった。
すべてを把握したくて、結崎さんのシフトを手帳に書き写すあたしは、まるでストーカーのようだった。
――あたし、ヤバくない?
なんだか、自分のことが、理性を失った獣のように思えた。
でも、仕事中だけは結崎さんのことを頭の中から完全に消去した。
次に会ったとき、成長したなと少しでも思われたくて……。