真夜中の太陽
だけど……。
柚羽さんのことを知っているという晶が、「人探しはまかせて」なんて偉そうに言って二人を探し出してくれたんだ。
「ねぇ、結崎さんと柚羽……、何があったの?」
「柳、やめろって!」
「だって!二人は同じ日に死んだのよ!?しかも結崎さんの彼女が……」
「柳!!」
特に柳諒子の方は柚羽さんと大親友だった。
だからこそ、同じ日に迎えた永輝くんと柚羽さんの突然の最期に納得できずにいた。
それは俺だって同じだった。
突然知らされた永輝くんの事故死。
一緒に乗っていた姉さんの左手の薬指には、永輝くんの名前が刻印された指輪がはめてあった。
きっと……あの時の指輪だ。
永輝くんが柚羽さんとの関係を絶って、姉さんのそばにいるのが当たり前になった頃。
永輝くんと一緒に買い物に行った。
永輝くんは突然何かを思い立って、デパートの中にある宝飾店へと歩き始めた。
嫌な予感がして止める俺を振り切って……