真夜中の太陽

優美ちゃんの素朴な疑問。

俺の中に希望の光が差し込んだんだ。


永輝くんが持っていると思われる、もうひとつの指輪。

それには……『彼女』の名前が刻まれているんじゃないかって。



「遼太郎くん……。どうして俺たちに会いに来たんだ?」

「……柚羽さんの骨を……分けてほしいんです」

「柚羽ちゃんの?」

「永輝くんの骨と一緒にしたいんです。協力してください」



そう言うと、二人はしばらく黙り込んだ。

そして、柳諒子が重い口を開いて……



「分かった。柚羽の家に連絡取ってみる」



泣き腫らした目で、俺の顔をじっと見た。

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