真夜中の太陽
・かんな side・
*かんな*
あたしにとって、八年なんて、とんでもなく短い。
『殺意はありましたか?』
『はい、ありました』
刑が確定された瞬間だった。
『被告を八年の刑に処す――』
ねぇ、そこで溜息ついてるあたしの弁護士。
あんた、バカじゃないの?
あたし、言ったよね?
無期懲役を望んでいるって。
本当は今すぐ死刑台に送ってほしかったけれど。
それじゃ罪を償うことなんてできない。
永ちゃんを殺す気なんて、これっぽっちもなかった。
ただ、そばにいたかっただけ。
ただ……愛されたかっただけ。
自分で傷つけた左腕の古傷はとっくに癒えたはずなのに、時折ズキズキと痛み出す。