真夜中の太陽
五十嵐京子。
不倫相手を殺し損ねて、懲役四年。
ここに入った日があたしと同じで、似たような罪を背負っていたから何かとウマが合った。
「人のこと言えないけどさ、オトコは一人じゃないんだよ」
青く澄み切った空。
どんなに手を伸ばしても掴めない、綿のような雲。
京子はじっと眺めながらあたしに……そして自分自身に言い聞かせる。
「かんな。未練と依存は別物なんだ」
「未練と……依存……?」
「あぁ。あんたはどっちだった?」
「あたしは……」
永ちゃんを好きだった。
誰にも奪われたくなかった。
その気持ちは未練だと思っていた。