真夜中の太陽
第2章―好き―
・再会・
ビデオを返しに行った日のバイト中。
その日は休みになっている諒子が店に突然やってきた。
「どうしたの?」
「慎ちゃんたちが飲み会していて、お誘いが来たのよ。もうすぐバイト終わりでしょ?一緒に行くよ」
行かない?という誘いではなく、行くよ!という、もはや命令形だった。
話を聞けば、カラオケボックスで飲み会をしているらしい。
「あたし、歌いたくないよ」
「歌わなくていいの!」
やけにテンションの高い諒子は、ボソリと小さな声で耳打ちしてきた。
「……結崎さんも来てるわよ」
「えっ!?本当?」
……って、どうして結崎さんのことを諒子が。