真夜中の太陽
「おまたせー!」
「おー!来た来た」
部屋のドアを開けると、真っ先に結崎さんの姿が目に入った。
酔っ払った学生連中に囲まれて、タバコ片手に茶色の飲み物を飲んでいた。
見る限り、酔っているような様子じゃない。
「あれー?まともなのって結崎さんだけ?」
諒子が言うと、結崎さんは静かに「車だからウーロン茶」と微笑んで言った。
久しぶりに見た、静かに笑うその顔、タバコを吸う仕草。
キュッと胸が締め付けられて、思わず泣きそうになってしまう。
――そっか。
あたしの、あの一瞬は間違いじゃなかったんだ。
あたしは……結崎さんを好きなんだ。