真夜中の太陽
諒子は「あんたはあっち、その隣りに……」なんて言いながら席を勝手に決めていく。
そして結崎さんの側にやって来ると、
「そうねぇ、結崎さんは柚羽の隣!はい、行った行ったー」
と結崎さんの背中を押し、あたしの隣に座らせた。
もうその時点で、あたしは目の焦点をあわせることもできないほどに酔っていた。
「こんばんは」
結崎さんが優しく微笑みながら、あたしの顔をじっと見る。
「結崎さーん!」
泥酔状態のあたしは羞恥心さえも持っておらず、結崎さんに抱きつく。
「ごめんねー、結崎さん。この子、酔ってるみたいだから」
すぐそばにいるのに、遠くに聞こえる諒子の声。