真夜中の太陽
「……永輝。沢井さんは柚羽ちゃんだよね」
「ハイっ、柚羽ちゃんです!永ちゃん!……って、矢沢みたいだ」
「ははは。永ちゃんなんて呼ばれたこと…」
そう言いかけて、結崎さんはハッとしたように一瞬止まった。
「あー、柚羽ちゃん、ウーロン茶か何か飲んだほうがいいんじゃない?」
……話を、変えた?
酔っていても、頭のどこかが敏感に反応する。
なのに、酔っ払いのあたしが敏感なあたしを笑って吹き飛ばす。
――気のせいよ、気のせい。
結崎さんが隣にいるんだから、そんな小さなことで反応しない!!
「はい、飲みます!ウーロン茶、いただきます!」