真夜中の太陽
――今日で最後……。
結崎さんと離れたくなかった。
ずっとずっと、このまま一緒にいたかった……。
最後だから。
勇気を出して話しかけようとすると、お客さんがレジにやって来る。
しかも、すぐ目の前にある高校が文化祭前日らしく、スナック菓子やジュースを買いに来る高校生が次から次へとやってきた。
あの日はあんなに暇で話そうと思えばいくらでも話せたのに、今日はちょっとしたことでさえも話せないくらい慌しかった。
「お疲れさま」
結崎さんの声で店の入り口を見ると、あたしと入れ替わりでシフトに入る子がやってきた。
―――もう、そんな時間?
最後だったのに、出勤の時に交わしたあの会話で終わり?