真夜中の太陽
「あっ、ねぇ、結崎さんとはどうなった?」
思い出したように諒子が話を振ってくる。
ドキッとする。
「あぁ、うん、あれっきりよ」
「そうなの?気持ちぐらい伝えた?」
「……まさか!」
告白をすすめるのは、結崎さんとの接点が何もなくなってしまったから。
もう二度と会うこともないんだから、という意味だと分かっていた。
「彼女もちの人に告白しても……ねぇ」
あたしがそういうと、諒子は「そうよね」と深く溜息をついた。
結崎さんが電話をかけてきたこと。
たまに結崎さんと連絡を取っていること。
諒子には言えなかった。
諒子が知ったら、親友とはいえ、きっとあたしのことを軽蔑するだろう。