キミ中毒。
真っ白の床を、軽快な足取りでかけぬけて、
少し汚れた階段を、リズムよく上がっていく。
(友達できるかな♪ってか、大体同じメンバーだょね。)
教室の目の前に立って、
最初の一歩。
「あっ、春日井サンじゃない?かわいいコだぁ~☆」
一歩を踏みしめたとたんに、茶髪の女の子に声をかけられた。
中学生なのに、ピアスの穴まであけてる。
いわゆる、チャラいコ。
「ありがとう。って、何であたしの名前知ってるの?」
「そりゃ知ってるも何も、あなたの学校のコが、騒いでたし、写真も見せてもらっちゃったからね♪」
(男子め、余計なコトしやがって・・・。)
怒りを覚えたこぶしを、必死でおさえた。
「そっか。じゃぁ、改めてよろしく。春日井春樹です」
「あたしは、如月奈津《キサラギナツ》。奈津でいいよ」