キミ中毒。


真っ白の床を、軽快な足取りでかけぬけて、
少し汚れた階段を、リズムよく上がっていく。

(友達できるかな♪ってか、大体同じメンバーだょね。)


教室の目の前に立って、
最初の一歩。


 「あっ、春日井サンじゃない?かわいいコだぁ~☆」


一歩を踏みしめたとたんに、茶髪の女の子に声をかけられた。
中学生なのに、ピアスの穴まであけてる。


いわゆる、チャラいコ。


 「ありがとう。って、何であたしの名前知ってるの?」



 「そりゃ知ってるも何も、あなたの学校のコが、騒いでたし、写真も見せてもらっちゃったからね♪」

(男子め、余計なコトしやがって・・・。)


怒りを覚えたこぶしを、必死でおさえた。


 「そっか。じゃぁ、改めてよろしく。春日井春樹です」


 「あたしは、如月奈津《キサラギナツ》。奈津でいいよ」











< 2 / 134 >

この作品をシェア

pagetop