キミ中毒。



 「あのぉ、708号室って、どこですかぁ~?」


真っ赤なカーペット。
頭上に輝くシャンデリア。
床の白い大理石。
フロントのきらびやかさ。




何だ、このボンボンがいそーな寮は。
寮がこんなんでいいのか。
いや、寮じゃなかったり・・・してないか。



フロントの『西棟寮』の文字を確認。
間違えてはないな。


 「あぁ、新しい子ですか?7階の、エレベーターから降りてまっすぐ奥の部屋です」


フロントの受付役らしい、若そうな女の人が教えてくれる。

ありがとうございます。
頭を下げて、エレベーターと思われる豪華な乗り物へ。



チーン♪


かわいい音と一緒に、ドアが開いた。


ほっ。


誰も乗ってない。








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