キミ中毒。
「すいません。おくれました?」
中に入って恐る恐る一声かける。
中山・兄は、身を沈めていたソファから立ち上がる。
「ううん。そんなコトないょ。こっちがキミの部屋ね。スキに使ってもらっておkだから。んで、ご飯は自炊。買いに行くのは、1階で。洗濯も自分らで。分かった?」
あたしの部屋らしい部屋を指差す。
(いや、何でそんなえらそうなのょ・・・)
中山・兄は着替えたらしく、学校の制服から、Tシャツと短パン姿になっている。
「はい。ありがとうございます」
冷淡にこたえると、指し示された部屋のドアに手をかけた。
ばさッ・・・・。
「・・・ッ・・中、山さん・・・・」
背後からの中山さんの怪しい吐息に、思わず聞いたこともない声が出た。