キミ中毒。



この苦しい想いを抱えて4泊5日なんて、きっと、途中でどうにかなっちゃうょ。



となりの奈津がおとなしくなったのを見計らって、あたしは救援要請を出した。



 「・・奈津、あたし、今まで言わなかったけど・・・・」


自分のスキな人って、人に初めて話すなぁ。
それに、今までスキな人なんていなかったし。



どきどき・・・。


奈津は、通路に向けていた視線を、あたしに戻した。
真剣だって分かってくれてるように、真面目な顔であたしを見た。



 「・・あたしね、仁くんのコト、・・スキなんだ・・・・」



言うと、何だか心の重荷がすっととけたみたいになった。
ニカっと笑って、奈津はささやいた。


 「健にも言っとこうか??」



 「へっ、いいよぉ。何か、みんなに知られてちゃ、恥ずかしいし」



 「じゃ、小林ちゃんに言うわょ~」





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