キミ中毒。



 「中山くん、どうか・・なさったんですか?」


小林さんが心配そうに口を開いた。
仁くんは、夕食についた割り箸を手にしようとしない。



 「・・・別に。なんでもない」



(なんでもなくなさそうなんですけどッ。)



小林さんも、みんなも、心配してくれてんのにさぁ。
イヤなヤツ。




って、スキな人をここまで言えるのはあたしくらいだと思う。



 「みんな~。レク係からで~す!今日の夜九時から、肝試しを大会行います。来たい人は、夜8時までに僕らの部屋に来てね!」


何日か前に決まったレク係が、どこからか叫んだ。


辺りに歓声が上がる。



肝試しぃぃぃ!?
いやいやいや・・・・。






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