キミ中毒。




わきから、本当に誰かをうらんでいるかのように、声が聞こえた。
あたしの叫び声に、相手はちょっとかたまる。


 「・・だ、大丈夫か??・・・てか、何でここにお化け役なんかいんだよ?」


 「だれもおどかさないなんていってないんで」


相手が平然として言うもんだから、仁くんはおでこに怒りマークをうかべた。
ぎゅっと握ったすそから、怒りが伝わるようで、少し恥ずかしくなる。



 「・・ま、いいでしょ♪先いこう、先へ!!」


あたしは景気づけに元気よく。
てゆーか、空元気に。


 「・・お前のせいで頭ガンガンなんだけど;;」



 「ご、ごめんなさいッ!!」


ごつっ!!


イヤな音といっしょに、頭にいたみ。
早々と礼しちゃったもんだから、どっかに頭ぶつけたみたい;;



本当、バカだし。




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