ショート・ミステリーズ!短編集その2
僕はまたビックリしました。森の精霊なんて、テレビゲームの中でしか、見たことなかったのです。

「じゃあおじさんは、森の精霊に選ばれた人なの?」

「ああ、そうさ。この人と一緒に、怪物を退治したんだ。おじさんは、勇者なんだよ」

へええ、と僕はおじさんを尊敬の眼差しで見つめます。

「おじさんは、有名人なの?」

少し戸惑いながら、

「い、いや…。勇者のルールで、森の精霊に選ばれた事を人に言ってはいけないんだよ」

何となく、わかったような気がしました。
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