ショート・ミステリーズ!短編集その2
「結構です」

わたしはドアを閉めようとした。しかし玉城は、まあまあと手を振り体を割り込ませてきた。

「本当に特別な品です。必ず気に入ると思いますよ」

玉城はバックから何かを取りだした。それは、クマのようなウサギのような顔をした、水色のぬいぐるみだった。

「ベルニーちゃん、と言います。可愛いでしょう」

まあ確かに、ほとんどの人はその感想を抱くであろうデザインだった。
< 5 / 69 >

この作品をシェア

pagetop