ショート・ミステリーズ!短編集その2
やれやれ、と僕は背後を振り返る。
魔道士ルシファが、右手で妖精のロッドを握ったまま、仰向けで倒れている。赤い髪はぐしゃぐしゃ。
彼が魔法力を使い切る寸前に僕にかけてくれた回復の呪文。
ルシファの執念を無駄にはできない。
戦士レオンが竜の王にもらった剣を杖みたいにして辛うじて立っている。
彼のトレードマークである黒い鎧はボロボロ。彼ももう、戦えまい。
首をゆっくりと前へ。
巨大なカエルのような風貌の魔王メドナが僕の顔を見て笑う。
僕たち3人の総攻撃で、かなりのダメージを与えたはずだが、さすが魔王と言うべきか、余裕の表情を見せている。
僕はポリポリと頬を掻いた。
ひょっとして、全滅かも。
魔道士ルシファが、右手で妖精のロッドを握ったまま、仰向けで倒れている。赤い髪はぐしゃぐしゃ。
彼が魔法力を使い切る寸前に僕にかけてくれた回復の呪文。
ルシファの執念を無駄にはできない。
戦士レオンが竜の王にもらった剣を杖みたいにして辛うじて立っている。
彼のトレードマークである黒い鎧はボロボロ。彼ももう、戦えまい。
首をゆっくりと前へ。
巨大なカエルのような風貌の魔王メドナが僕の顔を見て笑う。
僕たち3人の総攻撃で、かなりのダメージを与えたはずだが、さすが魔王と言うべきか、余裕の表情を見せている。
僕はポリポリと頬を掻いた。
ひょっとして、全滅かも。