ショート・ミステリーズ!短編集その2
玉城は猫を両手で抱き上げるようにして『ベルニーちゃん』をわたしに見せつける。

「可愛いだけじゃあないんですよ。なんと、願いごとを叶えてくれるんですよ」

願いごと?そんなの無理に決まってる。

わたしはキッパリと
「いらないです」
と玉城の手を押し返した。

彼は、可哀想な人を見るような目で、わたしの顔を見た。

「なんと、勿体ない。これまでベルニーちゃんを購入した80パーセント以上の人が、願いごとを叶えているんですよ」
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