ツンデレ★カレ
美紗の呼ぶ声を無視して、乱暴にエレベーターのボタンを押して、
部屋に飛び込んだ。


「きりゅーくん、きりゅ、くん…」


苦しくて、苦しくて、
悲しくて、辛いのに涙が出ない。


なんで―…


美紗の言うとおり、聞こえなかったのかもしれない。

ただの勘違いかもしれない。





―…あたしは、うぬぼれていたんだ。

あたしは、特別。

あたしは、友達。



友達…


友達の、域。




勝手に、付け上がってたんだ。



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