ツンデレ★カレ
「…え?」


「自分が今、どう思ってるか。桐生はまいかをどう思ってるか。
告白とかじゃなくて、
あたしはシカトされて辛い。って。
そっちのほうがまいかは楽になれると思う」


「・・・・・・・」


あたしの涙は、すっかり乾いてて頬には涙の後。


「美紗、行こう。本気で遅刻だ」

「うん、まいか。無理しないで」




エレベーターでロビーまで行くとうちの学校の生徒がわらわら居た。
その中に、桐生くん。
背の高い桐生くんは、いやでも目立ち、視界に入ってくる。
でも、あたしは決めたんだ。



桐生くんを…、




桐生くんを…、




「まぁいっかちゃぁん★」




再び、イヤ、三度くらいの登場だ。



「…輝くん」

班長の美紗は班員の確認であたしの隣を離れたばっかりだ。

「まいかちゃんは今日どこ行くの?」

「今日はね、美ら海水族館とか。輝くんは?」


あんなに面倒くさかった輝くんに真面目に答えている。
きっと心のどこかで、桐生くんと輝くんを比べていて、
桐生くんにはないものを輝くんに求めてしまったんだろう。


「じゃぁ俺もそこに行くーっ!!!」

「そんなことしたら、永野くんに怒られちゃうよ?」

「大丈夫大丈夫っ!!だってねぇ」

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