また逢う日まで
八雲に気付かずに黒い一行は行ってしまった。



「何だったんだ?お宿?もしかして俺が向かってる宿じゃないだろうな…。」



頭を抱えていたが真っ暗闇の中で一晩過ごすのはキツイ。


しかし、あんなのがいる場所で宿泊するのも野宿するのと大して変わらないんじゃないかと考えていた。


……この暗闇にいることも怖いのでとりあえず一行が向った先へと八雲も向かってみることにした。


「そういや、小さい頃はよくあんな訳のわからんものが見えてたような、とり憑かれたりしてたような………。」


昔のことを思い出そうとするが鮮明には思い出せなかった。

「まぁ。いいや。とりあえず向かってみるか。」



もしかしたら自分の泊まる宿じゃないかもしれないと小さな期待を胸に抱いて。
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