また逢う日まで
思わず本音が出てしまい、しまったと気付いて口を塞いだがクスクスと夏澄は笑った。



「よぅ、言われますぅ。気になさらんといて下さい。ほな。お部屋へと案内します。」



「すみません。よろしくお願いします。」



ペコッとお辞儀をして旅館に入るときに風が首筋に吹いたと思ったらかすかに声が聞こえた。




「クスクス…。こっち。こっち。おいでませ〜♪」



振り向いたが誰かがいる気配もなく首を傾げ八雲は旅館へと入っていった。



木々の葉を揺らし不気味な風が吹いていた。





これから何かが起きると言わんばかりに…。

< 13 / 93 >

この作品をシェア

pagetop