また逢う日まで
「へっ、へっくしょい。う〜、寒っ。月が雲に隠れたからか?うぅ…。寒い。」

さっきまで月がよく見えて天気がよかったのに急に雲がでてきて辺りは薄暗くなっていった。


朝に薩摩との会話で気まずくなったことを引きずっていた。


部屋にいても落ち着かないため散歩することにした八雲はお宿の玄関前に向かった。



「薄気味悪いなぁ。」


辺りは月明かりがないためか先が暗すぎて見えない。


お宿の入口を出て門をくぐった所で一人ブツブツ言ってると前方から何かがやってくる気配がした。



「ん?何だ?何か…来る…?」


近くの茂みに身を潜ませて様子をみる。



目にしたのは信じられない光景だった。
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