また逢う日まで
段々音は大きくなっていき風の前に姿を現した。



「あっ。君はさっきの子。」

現れたのは蓮華である。


「ねぇねぇ。ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかなぁ?君はこの旅館に住み込みで働いてるの?」


蓮華は冷めた顔で風を見て通りすぎようとした。


「ちょっ、ちょっと待って。それはないんじゃない?聞いちゃまずいことなのかい?」


「私は槿じゃない。首を突っ込むと巻き込まれる。」


“何かさっきと雰囲気が違う気がするな。顔は同じなのに…。さっきの子は元気があったよな。”

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