また逢う日まで
“さて。どうしたものか。”


部屋に戻った八雲は机に置いてある真っ白な原稿用紙を睨み付けていた。



「おや。うちの忠告をちゃんと聞いてはったんか?」



またかと言わんばかりの顔付きで声の主に目をやる。


忠告は薩摩からも受けたが忠告を聞き入れたのは夏澄の忠告だ。



八雲は余計なことは口にせず、薩摩に視線を移す。
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