また逢う日まで
「はて?どこかでお会いしましたかな?」



唐突に僅夏が八雲に問う。


「いえ。お会いするのは初めて…。」


“うわぁ!やめろ!来るなぁ!誰か!!”

返答しようとした瞬間、自分の叫び声が頭に響き口が止まる。


「八雲さん?」



「あ…。いえ。何でもないです。お会いするのは初めてですね。」



ニコッと笑う八雲。


しかし、手はわずかだが震えている。
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