また逢う日まで
僅夏がお宿の入り口を通ってから、まもなく薩摩が姿を現した。


「何や。あんたかい。僅夏様はどないしたん?」


「中へ…。」


呆然とする夏澄にはっとする薩摩。



「ほんまに中に入りはったんやな?」


慌てる薩摩にゆっくりと頷く夏澄。



「それはあかん!あんさん。何てことしたんや!中には…。」



「何があきまへんのや?」


夏澄は腑に落ちない様子。



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