チャイムが鳴るまで。



「単純。」






その日の昼休み。佑香(ユウカ)がコッペパンをほうばりつつ冷たく言った。



『そうかな?』


「アメもらった位で…しかもフラれた後でしょ?だから勘違いしてんのよ。」



『そのアメが!大好きないちごみるくだったんだよ!?』



「百花、それアメが好きなんでしょ。」



あれ、あれ??




困惑する私をよそに佑香はまたコッペパンをかじる。


はぁ、どこの誰だったんだろう。



私は、もらったいちごみるくを口に入れた。



甘い。



だから大好き。


やっぱり、私って単純だなあ。
< 2 / 10 >

この作品をシェア

pagetop