風を切って走れ
遥「転校生、なの?」
?「あぁ」
男の子はうなずくと、学校の時計を指さした。
?「ねえ。遅刻になるんじゃない?」
舞「!!!
先輩!急ぎましょう!」
舞桜の声で私たちははじかれたように走り出した。
武「ああーっとちび!!
校長室は昇降口入って右に歩けば見つかるから!
クラス一緒になったらよろしくなー!
陸上部に入部してくれよなー…!」
武瑠が思い出したように叫ぶと、男の子は軽く右手を挙げた。
とりあえず早く教室行かないと遅刻なのでひたすら走った。
その背中を見て、男の子がつぶやいていた言葉も知らずに。
?「……あれが、ここの老いぼれ陸上部…か」
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