風を切って走れ
「席につけー!」
教室に響く声。あぁ、担任の阿部ちゃんだ。
特に興味もなく、ボーっと窓の外を見つめていた。
「…はい、HR終わるぞー!」
声だけは無駄にでかいなー…。
HR委員の号令の声に従った後、一度あくびをして、授業の準備を進めていったのであった。
…放課後
「篠木ー、篠木、いる?」
遥「なんすかー?」
「今日、うちのクラスに転校生来たんだけど、陸上部入部希望らしいから…よろしくなー」
隣のクラスの担任が私を呼ぶ。もうほとんどの生徒は残っていない。
そして、先生がどいた後ろにいたのは…
遥「…あーーーーーーーーーーーーー!!!
さっきの!!」
?「…っ、さっきはどうも…」
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