禁断の惨劇
―……寒い。
夏なのに寒い。
『ったく、なんでこんなに寒いんだろうね夏なのに』
『それは遥香の心が冴えきってるからじゃん?』
『ちょっとぉ
なにそれー
どうせ私の心は冴えきってますよ!』
『冗談だよ!ははは』
『おい二人とも!
今日、このクラスに転入生が来るらしいんだが…
男?女?どっちだぁあああ!!
女がいい女がいいんだ!』
『…ったく呆れるわねー
雅樹はそんな事ばっかり考えてんの?
仕方なく教えるわ
…女よ』
『そっか!嬉すぃ!!サンキュー七海!』
『どういたしまして』
…女か。
どんな子が来るんだろ。
『はい注目!
今日は転入生が来てる
みんな仲良くしてやれよ!
じゃあ入ってきて!』
ガラッ
ドアを開けた瞬間…。
とても良い花の香りが一瞬漂った気がした―