ひまわり
「手紙、読んでくれた?」
せめて声だけでも真由に届いたらと、あたしはめげずに無反応な真由に声をかける。
それでも、真由の反応はない。
まるであたしが透明人間のように、真由の目にはあたしが映っていないようだった。
もう、本当にダメかもしれない。
やるだけの事はしたはずだ。
後は……、真由の事を信じて待つだけ。
それしか、方法はない気がする。
あたしは、教科書片手に黒板に向かう、先生の背中に目を向けた。
楽しい高校生活が送れると思っていたのに、あたし、一人になっちゃった……。
学校、全然楽しくない。
毎日毎日冷たい視線を浴びなきゃいけないなんて――…。
こんなんで学校行く意味、ある?
『噂なんてすぐに消えるよ』
いつか、あいつに言ったセリフ。
現実はそうじゃなかった。
さすがのあたしでも、もう、精神的にボロボロだった。