ひまわり


授業以外は、あたしは出来るだけ教室にいないようにした。


あの空気に耐えられなくて、授業終了のチャイムが鳴ると同時に、逃げるようにして教室を抜け出す。


向かう先は、屋上か保健室。


極力、誰とも会わない場所に行きたかった。


もう、授業にも出たくない。


今日は、放課後まで保健室で過ごす。


もう、疲れた。


保健室には、幸い誰もいなかった。


あたしは誰もいない保健室に潜り込み、勢いよく白いカーテンを引いて、頭まで布団をかぶった。


悩んで悩んで寝不足なはずなのに、布団に潜り込んでも一向に眠くならない。


人間の体ってなんでこんなに正直なんだろうか。



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