ひまわり
張りつめていた糸が切れるって、きっとこういう事を言うのだろう。
彼のたった一言で、あたしの全身の力が抜けた。
ベッドに座っているのにもかかわらず、体を支える事が出来ない。
ずるずると上半身を倒し、また横になる。
それとほぼ同時に、あたしの頬に一筋の涙が流れた。
髪に伝わり、枕を濡らす。
カーテンの向こう側の彼にバレないように、嗚咽をのみ込んだ。
彼の言葉は、恐ろしいくらいにあたしの心を奪っていく。
彼の一言に喜んで。
彼の一言に苦しんで。
彼の一言に救われて。
彼の一言で、涙が流れる。
いつの間にか、あたしはこいつがいなきゃ何もできない体になっていた。
それに気づいてしまって、余計に涙が溢れる。
小さくうずくまり、白いシーツの上にたくさんのシミを作った。