ひまわり


その言葉に、他の二人も頷く。


「親友を裏切るのは、酷くないって言うの?」


一歩リードしたかのような表情で、あたしの方を向く。


「実際、真由はかなり傷ついたんだよ」


――違う。


みんなが思っているような事は、何もしていない。


真由……。


手紙、やっぱり一通も読んでくれていなかったんだね。


あの日にあった事を、全て書いていたのに。


目すら通してくれていなかったんだね。


それが、当たり前の事なのかもしれない。


だけど、真由だけは信じてくれるって、噂なんかに流されたりしないって、どこかで思ってる自分がいたんだ。


だって、あたしの親友は、真由だけだから。


「それは許されるわけ?」

「違うっ!」


怒り狂う彼女の声に重なるように、必死に声を出した。


一斉に、みんなの視線があたしに集まる。


真由、聞いて。


また、前みたいに戻りたいの。


「何が違うの?ここまできて、言い訳でもするつもり?」


物凄い剣幕で、あたしに詰め寄ってくる。




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