ひまわり


「蔵島君、どうしたんだろうね」

「さぁ――」

「もうすぐ学園祭だってのに、体調でも崩したのかな」

「どうだろ――」

「何も聞いてないの?」

「聞いてたら、心配しないよ――」

「そっか。 そうだよね」
 

真由も、あたしと同じように恭平の机に目を向けて、あたしの前に腰かけた。


「一緒に回るんでしょ?学園祭」

「わかんない。
あいつとは、そんな話した事ないから……」
 

今は連絡すら取れないし、あいつの頭に学校行事があるのかさえもわからない。
 

これだけ学校を休んでるということは、近々ある学園祭の事なんて、頭の中にはないのかもしれない。



< 231 / 339 >

この作品をシェア

pagetop