ひまわり
「蔵島君、どうしたんだろうね」
「さぁ――」
「もうすぐ学園祭だってのに、体調でも崩したのかな」
「どうだろ――」
「何も聞いてないの?」
「聞いてたら、心配しないよ――」
「そっか。 そうだよね」
真由も、あたしと同じように恭平の机に目を向けて、あたしの前に腰かけた。
「一緒に回るんでしょ?学園祭」
「わかんない。
あいつとは、そんな話した事ないから……」
今は連絡すら取れないし、あいつの頭に学校行事があるのかさえもわからない。
これだけ学校を休んでるということは、近々ある学園祭の事なんて、頭の中にはないのかもしれない。