ひまわり


「入院って……
なんで急に?
あいつ、どこか悪かったんですか?」
 

気持が焦り、早口になる。
 

でも、大ちゃんは答えようとしない。
 

こんなに乱れたのは、初めてだ。


言葉を出さない大ちゃんにイライラして、あたしは声を荒げた。


「答えてくださいっ!」
 

大ちゃんの腕を激しく揺らすと、大ちゃんは絞り出すように息を吐いた。



「眼……」
 

ぼそっと、一言口にした。


「手術、したんだよ」

「……手術?」

「俺は、気づいてやれなかった……」

 
目の前で小刻みに震える大ちゃんを見て、何か恐ろしい事が起こっているんだって気がした。
 


眼の手術――。
 

恭平に、何が起こったの?
 

いきなり手術だなんて……。
 

大ちゃんは足の力が抜けたのか、玄関先にへなへなと座り込んでしまった。




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