ひまわり
「――普段の診察からでは、分からないらしいんだ。
なにか、症状が出なければ……」
「症状……って。
症状が出たら、もうその時点で手遅れなんじゃないんですか?そんなの、おかしいじゃないですか。恭平は、二度視力検査で病院へ行ってるんですよ?それに気づかない医者なんて……」
体の奥から湧き上がる苛立ちで、震える大ちゃんに言葉を投げつけた。
大ちゃんは強く目を瞑り、唇を噛みしめる。
荒くなる息を抑え、あたしは肩を落とす大ちゃんから視線を外し、ゆっくりと息を吐いた。
あたしの体の中がけいれんする。