ひまわり


「恭平っ!」

 
保健室のドアを勢いよく開けると、恭平はちょうど腕に包帯を巻かれているところだった。
 

先生と同時にあたしの方を向いた恭平は、腕を先生に差し出したまま、眉間にしわを寄せて睨みつけてきた。


「なんだよ、うるせぇ」

「怪我したって……何があったの?」
 

ここまで走ってきたせいで、言葉がうまく出せない。
 

恭平は、あたしの慌てる姿を見て、深く溜息をついた。


「ったく、大袈裟なんだよ。
こんな小さな傷ぐらいで騒ぎすぎ。こんな包帯なんか巻かなくたってって、いってぇ!」
 


先生が包帯をきつく巻くと、恭平が飛び上がった。




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