ひまわり
「下半身にしっかり力を入れて、体を支えろっ!」
悔しがる恭平に、平岡先輩がアドバイスを送る。
それに答えるように、恭平は何度も左足を地面につけて、足の位置を確かめていた。
またキャッチャーを見据えて、一塁走者を横目で確認する。
平岡先輩のアドバイス通り投げた恭平は、見事に三振を取り流れを掴み始めた。
7回裏、8回表――。
試合が進むに連れて、恭平のピッチングも安定していく。
恭平の額に、うっすらと汗が滲む。
ユニフォームで何回も汗を拭い、投球を続けた。