ひまわり


「うん、ありがと」


そう言って、フフっと微笑みながら軽い足取りで廊下を歩いていった。


真剣に悩んでくれていた親友を騙してしまった事に、罪悪感でいっぱいだった。


胸が苦しい。


あたしは、真由が歩く姿を、後ろから見ていた。


なんか羨ましい。


あたしにも、そのうち見つかるかな。やりたい事。



鼻歌交じりに歩く真由の後ろに着いて行こうと、足を動かした。



――その時。



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