ひまわり
その時だった。
バタンっ!!
校長の話も終わりに近づき、みんなが一息ついたとき、後方で響いた突然の物音。
ほぼ全員が、大きく肩をびくつかせた。
急に乱れた鼓動を必死に落ち着かせる。
今までシナリオ通り話を進めていた校長ですら、驚きを隠せずしどろもどろになっていた。
チラホラ音がした方を振り返る人たちがいる。
あたしも好奇心で振り返らずにはいられなくて、ちらっと後ろを振り向いた。
そこには、小走りで駆け寄る先生たちの輪の中に、一際目立つ生徒が立っていた。
遠くから見ても金髪だとわかるその派手な髪は、
ワックスで程よく整えられていて、
制服なんてボタンが一つもかけられていなかった。