ひまわり


「そういうのはマネージャーの仕事だからさ、俺より津崎に聞いた方がいいと思うんだ」


わかるだけに、なんだか複雑な気分。


「立場ってもんもあるしな」と、優しく微笑みながら真由を見下ろしていた。


津崎先輩というのは、3年生のマネージャーらしい。


今まで、何もかも一人でこなしてきた優秀なマネージャーさんみたい。


平岡先輩は、そんな津崎先輩を立てようとしていた。


「だから、ごめんな」


「そう、ですよね。すみません。
まず津崎先輩に聞くべきですよね。あたし、出直してきます」

「えっ、ちょっ」


早口に言って、踵を返そうとした真由の腕を、平岡先輩が慌てて掴んだ。





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