Dragon Hunter〜月雲花風〜
数時間後



「エドガー!」

叡刃とバルトが到着した。


「どうしたの?エドガー。俺達に私用で頼み事をするなんてさ」


叡刃の言葉にエドガーは薄く笑った。


「すまないな。だが、どうしてもお前達の力を借りたくてな」


「すまない、なんて止してよ。水臭いなあ」

にこにこっと笑って答える叡刃。しかし、心なしか瞳が不安げに揺れている。


「しっかしエドガー。これ、エライことんなっとんな」


叡刃の半歩後ろにいたバルトは空を指して呟いた。その言葉にエドガーは頷く。


「お前達を呼んだのは会ってほしい奴がいるからだ。とにかく会ってやってくれないか?話は後だ」







最凶悪犯用牢獄に向かった4人。ハミルトンの先導で進んでいく。少女のいる牢獄に近づくに連れて、叡刃の様子がおかしくなる。



「叡刃?どないしたんや」

バルトの言葉に叡刃は無理矢理つくった笑みを向けた。

「なんで、もないよ」

それでもそわそわしている叡刃にバルトは怪訝な顔をしたが、それ以上何も言わなかった。


「ここです」

ハミルトンが立ち止まった。この扉の奥に彼女はいる。

「私はここで失礼します」


異常なエネルギーに耐性のないハミルトンは今回は中に入らないようだ。

「エドガーさん、これを」

そういってハミルトンがエドガーに渡したのは牢獄の鍵。









そして、扉が開く。格子が見える。その奥に…


「ヒオウっ!!」



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