Dragon Hunter〜月雲花風〜
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カリンさんの体を背負った。
私は脇腹に傷を負ってたはずだけど、今は何も感じなかった。
カリンさんをここで眠らせるわけにはいかない。
カリンさんはこんな薄暗いところじゃなくて、太陽の下が似合うから。
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びくっと少女は跳び起きた。
どうやら気を失っていたらしい。びっしょりと汗をかいていた。
と、さるぐつわをされていることに気付く。
あの金髪の男にされたのだろう。と少女は見当をつけた。
それにしても、何故ここに来る人達は自分を助けようとするのだろう。
あの警備隊長は私の処分に困っている。何を悩むことがあるのだろうか。
黒髪短髪の前隊長は何も言わないが、悲しそうな顔をした。
銀髪蒼眼の優しそうな人は私に生きろと言った。不思議なシンパシーを感じるが、初対面だ。奇妙なことだ。
あの男まで、まだ死なせるわけにはいかないと言った。あの男はこの中では最も私を憎んでいるだろうになぜ。ああ。死んだ方がマシという目に合わせるつもりか。ありそうなことだ。
少女は再び目を閉じた。
眠ることなどできない。
目を閉じた瞬間から、紅い闇が視界を覆うのだから…………。