Dragon Hunter〜月雲花風〜
「これはお前のシナリオか?」
「ん?何のことだい」
「はっ。惚けんなや。この惨劇、…あいつを使<つこ>て計画したんはお前やろ」
無数に横たわる死体を挟んで対峙する両者。
「さすが、と言うべきかな?今は亡きクラリオン王家を影から支えたノモ家の最後の当主『闇梟』」
ぴくりとバルトの眉が動いた。
「まさかあの『闇梟』がハンターになってるとは思いもよらなかったけど」
にこりとアルタイルは笑った。
「考えてみれば適職だよね。暗殺者って狩人に通じるものがあるもの」
バルトの殺気が膨らむ。
それが弾けそうになった瞬間、静かな声が響いた。
「バルト。お前、この惨劇が仕組まれたものと言っていたな」
バルトの殺気がゆるゆると辺りに溶け込んでいく。
どうやらエドガーの一言でバルトは冷静さを取り戻したらしい。
「どういうことだ?」
一つ大きく息を着いたあと、バルトは語り始めた。