Dragon Hunter〜月雲花風〜
「君の手当てもしないといけない。血まみれじゃないか」
警備兵の一人がそう言うと、彼女は凄絶に笑んだ。
「ほとんど返り血だ。私は《紅-クリムゾン-》のザクロ」
そこまで言って彼女はさもおかしそうに喉を鳴らした。
「ククッ。もう《紅-クリムゾン-》ではないか…。かの組織は私がさっき潰したんだから」
絶句する警備兵たちに向かって底冷えのする視線を彼女は向けた。
「嘘だと思うなら見てくればいいさ。ああ。気をつけな。生き残りがいるかも知れないから」
ハミルトンは連れてきた警備兵の中から3人選んで屋敷の中を見てくるように指示を出した。
数分後、彼らは戻ってきた。一様に真っ青な顔をしている。一人などは今にも吐きそうだ。
「申し上げます。屋敷の中の隠し扉の奥に《紅-クリムゾン-》の拠点がありました」
「中はどうなっていたんだ?」
ごくりと報告していた警備兵は唾を飲み込んだ。
「中は、………血の海でした」
警備兵の一人がそう言うと、彼女は凄絶に笑んだ。
「ほとんど返り血だ。私は《紅-クリムゾン-》のザクロ」
そこまで言って彼女はさもおかしそうに喉を鳴らした。
「ククッ。もう《紅-クリムゾン-》ではないか…。かの組織は私がさっき潰したんだから」
絶句する警備兵たちに向かって底冷えのする視線を彼女は向けた。
「嘘だと思うなら見てくればいいさ。ああ。気をつけな。生き残りがいるかも知れないから」
ハミルトンは連れてきた警備兵の中から3人選んで屋敷の中を見てくるように指示を出した。
数分後、彼らは戻ってきた。一様に真っ青な顔をしている。一人などは今にも吐きそうだ。
「申し上げます。屋敷の中の隠し扉の奥に《紅-クリムゾン-》の拠点がありました」
「中はどうなっていたんだ?」
ごくりと報告していた警備兵は唾を飲み込んだ。
「中は、………血の海でした」